傘のパーツの中で、最も長持ちするのが“手元”です。前原光榮商店では木製の手元を中心に、様々な素材をご用意しております。木製の手元には、使い込むことで生まれる経年変化という愉しみ方もあります。ここでは、より永く傘に愛着を持っていただけるよう、手元の素材ごとの特徴をご紹介します。
ヒッコリーとは、北米産のクルミ科の広葉樹を指します。日本にはおらずヨーロッパに多い木として有名です。重厚で強度にも優れており、特に衝撃吸収力が大きい素材です。古くからゴルフのウッドやスキー板などに利用されてきました。
色味の濃淡や、特徴的な木目がしっかりと出ており個体差があります。重厚感があるため、ベーシックな傘を選んでも手元をヒッコリーにすることで貫禄や格式を与え“高級感のある印象”を演出することができます。
長くお使いいただくことで表面が飴色の艶が出て、木目がより美しく引き立ってきます。
全体的に色味に深さが出てきてなめらかな質感に変化します。傷にも強くあくびの心配もない堅牢な素材のため、使い続けることで経年変化を愉しめる素材です。
※“あくび”とは手元の曲がりが開いてくる現象。収納場所の高温や多湿といった環境や、手元を引っ掛けるなどの保管方法により生じることがございます。
いかがでしたでしょうか? 次回は個性が際立つ「マラッカ」についてご紹介いたします。