手元図鑑

傘のパーツの中でも最も長持ちする手元。前原光榮商店では木製の手元を中心に、様々な素材をご用意しております。
より愛着を持っていただけるよう、「手元図鑑」として素材ごとに特徴や経年変化などをまとめました。
是非ご参照の上、お好みに合った手元をお選びください。
手元の素材により価格が異なりますので、ご注文の際は手元選択後の価格をご確認ください。

  • kaede

    楓(かえで)

    紳士 婦人

    材質、木目は粗いが、密度が高く強度があり耐久性が良く最もポピュラーな素材です。個体差は少なく仕上りが美しいのが特徴。赤茶色からこげ茶色まで、種類が豊富。手にしっとりとなじむやさしい質感。

    <経年変化について>
    表面に艶が出て、塗りの色に深みが出てきます。表面塗装が剥がれると中の白木が見えてしまうため、傷には注意が必要です。

    • ムラの少ない塗装は滑らかな触感でしっとりと手になじみます。

    • 曲げではなく型抜きで成形しているため、個体差はなく均一的な仕上がり。

    • 色味や形状は種類によって異なります。お好みの一本をお選びください。

    − 長傘用 −

    • 紳士
    • 楓ストレート

      婦人
    • 楓くびれ型

      婦人
    • 楓ストレート(太)

      婦人

    − 折りたたみ用 −

    • 楓(プレート付き)

      紳士
    • 楓(プレート付き)

      婦人
    • 楓(プレート無し)

      婦人
    • 楓たまご型

      婦人
  • kanchiku

    寒竹(かんちく)

    紳士 婦人

    竹の地中部にある地下茎を加工したもの。たけのこが晩秋から冬にかけて出るので、寒竹と呼ばれています。昔から傘やステッキなどの手元に多く使用されてきました。太さや節の数などで個体差が大きい素材です。

    <経年変化について>
    使い始めはカサカサしていますが、次第になめらかに手になじむようになり、表面には綺麗な艶が出て光沢感を楽しめるようになります。保管時の乾燥などにより”あくび”が生じる場合があります。
    ※「あくび」とは手元の曲がりが開いてくる現象。多湿気や高温の環境、手元を引っ掛けるなどの保管方法により生じることがございます。

    • 松竹梅の一つとして、ご贈答品にもぴったりの素材。

    • 節立った風情あふれる佇まいは昔から愛され続けています。

    • 太さや節の入り具合に大きな個体差があり、表情豊かです。

    − 長傘用 −

    • 紳士
    • 婦人
  • tou

    籐(とう)

    紳士 婦人

    熱帯のジャングルに自生し、幹に枝はなく竹に似た節があります。丈夫で軽く弾力性があり繊維質が強く、傷も目立ちません。椅子などの家具やステッキなど工芸品に利用されます。素朴な温かみがあり、味わい深い素材感を楽しむことができます。

    <経年変化について>
    表面に艶が出て、より繊維の筋が際立って見えるようになり趣のある表情が出てきます。保管時の乾燥などにより”あくび”が生じる場合があります。
    ※「あくび」とは手元の曲がりが開いてくる現象。多湿気や高温の環境、手元を引っ掛けるなどの保管方法により生じることがございます。

    • 握り心地の良い太めの枝を厳選して曲げて成型しています。

    • スパゲッティのような細い繊維が集まっているため軽くて丈夫な素材。

    • 太さや節の入り具合、色味に個体差があります。

    − 長傘用 −

    • 紳士
    • 婦人
  • momiji

    もみじ

    紳士

    世界に約160種以上存在している「かえで」のうち、日本では紅葉する葉を持つものを「もみじ」と呼んでいます。北関東から南東北で採られるこの「もみじ」の性質は楓と同様、肌触りがよく緻密で複雑な木目をしています。材質は固く粘り気があり、昔から上質な運動器具や楽器などに用いられてきました。

    <経年変化について>
    表面に艶が出て、「飴色に変化する」といったようにより色味に深さが出てきます。マットな質感から艶感が出て、手になじむなめらかな質感に変化します。塗装しているタイプは特に傷に注意が必要です。

    • 同じ素材でも、塗装や加工によって様々な表情を見せてくれます。

    • 木目は完全に消さず、木の温かみを感じられるような塗装を施しました。

    • 一本の枝を曲げているので、曲がり具合や太さ、焼きの入り具合にに個体差があります。

    − 長傘用 −

    • もみじ濃茶

      紳士
    • もみじ薄茶

      紳士
    • もみじ焼き

      紳士

    − 折りたたみ用 −

    • もみじ濃茶

      紳士
    • もみじ薄茶

      紳士
    • もみじ焼き

      紳士
  • congo

    コンゴ

    紳士

    ヨーロッパ原産のやわらかいつる性の植物の総称。若い時期に傷を入れて盛り上がった独特の節を作ります。握ったときの節のゴツゴツとした手ごたえが癖になります。見た目に特徴があり、一つとして同じ形のものがなく個性が際立つ手元です。シンプルな傘に合わせても存在感をアップさせてくれます。

    <経年変化について>
    表面に艶が出て味わい深い表情に変化していきます。傷が目立ちにくく長くお使いいただけますが、保管時の乾燥などにより”あくび”が生じる場合があります。
    ※「あくび」とは手元の曲がりが開いてくる現象。多湿気や高温の環境、手元を引っ掛けるなどの保管方法により生じることがございます。

    • 他の素材に比べ、群を抜いた存在感。

    • 表面はでこぼこしているため、握っていても気持ちのよいアクセントになります。

    • 太さや節の出方、色味に大きな個体差があります。

    − 長傘用 −

    • 紳士
  • hickory

    ヒッコリー

    紳士

    北米産のクルミ科の広葉樹。重硬で強度にも優れており、特に衝撃吸収力が大きい素材です。古くからゴルフのウッド、スキー板などに利用されてきました。全体的な色味の濃淡や特徴的な木目に個体差があります。重厚感があり、ベーシックな傘でも貫禄や格式を与えることができます。

    <経年変化について>
    表面に艶が出て、木目がより美しく引き立ってきます。全体的に色味に深さが出てきてなめらかな質感に変化します。傷にも強くあくびの心配もない堅牢な素材のため、長く相棒としてお使いいただける素材です。

    • 取り扱う手元の中で最も重量のある素材。堂々とした風格が漂う。

    • 黒い木目が様々な表情を見せてくれます。経年変化が楽しみになります。

    • 生地の色には白〜褐色と個体差が見られ、それによって印象が大きく変わります。

    − 長傘用 −

    • 紳士
  • ash

    アッシュ

    紳士

    日本原産種で、東北地方から中部地方にかけての温暖な山地に自生しています。強靭で衝撃に強く、すぐれた弾力性をも持ち合わせ、古くから建築材や線路の枕木、またバットやラケットなどにも用いられてきました。無垢材として有名ですが、あえて皮付きのまま加工しています。個性的な風合いをお楽しみください。

    <経年変化について>
    風合いを生かした樹皮付きの素材のため、温度差や湿度差が大きい環境だと痛む場合があります。当初粗い表面も経年変化と共になめらかになり、しっとりとした質感になります。

    • 皮付きの表面は独特の趣があり、曲がりの分の皮のシワにも独特の素材感が表れます。

    • ざらざらした表面は、雨の日でも滑りにくいと評判です。

    • 節や斑紋があり、色味にも個体差があります。

    − 長傘用 −

    • 紳士
  • sakura

    さくら

    紳士

    ドイツ産の桜を原材料に使用。いわゆるチェリー木材。地面から生え出る株から株分かれした幹を使用し“曲げ”にて加工。風合いを生かすため、クリアー塗装などせず、無垢の状態のため、しっとりとした手触りとチェリー独特の皮感が楽しめます。新品の物は、とてもよい香りがします。

    <経年変化について>
    風合いを生かした樹皮付きの無垢素材のため、温度差や湿度差が大きい環境だと皮が剥がれてくる場合があります。当初粗い表面も経年変化と共になめらかになり、しっとりとした質感になります。

    • まっすぐではない、少しゴツゴツした形は趣があり存在感抜群。

    • 独特な桜の表皮。日本人には特に味わい深いものかもしれません。

    • 太さや表皮の出方など、一つとして同じものがない個性が際立つ手元です。

    − 長傘用 −

    • 紳士
  • hazelnut

    ヘーゼルナッツ

    紳士

    カバノキ科セイヨウハシバミの落葉低木。軽い割に硬く折れにくいため、英国では古くから杖・ステッキ材の他、釣竿、柵材などにも用いられてきました。個性的な表皮を活かし、あえて皮付きのまま加工しています。

    <経年変化について>
    ヘーゼルナッツの特徴である樹皮の表情を損なわず、かつ、耐久性をあげるため、クリアー仕上げをしているため、年月が経つとより艶感が増してきます。持てば持つほど手になじむ質感となります。

    • 少し緑味がかった茶色は古びたような趣があり、取り付けた傘を一気に味わい深いものにしてくれることでしょう。

    • 出っ張った節を削った跡も、景色のように楽しめます。

    • 全体的な色味や節の出方、太さにも個体差があります。

    − 長傘用 −

    • 紳士
  • leather

    牛本革

    紳士 婦人

    牛本革を1枚1枚染め上げ、職人が1本ずつ縫い上げて仕上げています。牛本革本来の風合いを生かすため、防水加工などのコーティングは行っておりません。濡れた場合などは、乾いた布等で水分を拭き取りよく乾燥させて下さい。

    <経年変化について>
    牛本革使用のため、経年変化により本革独特の雰囲気が生まれます。コーティングなど塗布していないため、濡れたままの状態にすると色落ちする場合があるので注意が必要です。

    • マットな質感の革を丁寧に巻いた、上質な仕上がりです。

    • ぴったりサイズに巻かれた革は、無駄なシワ一つありません。

    • 手元職人によって、一針ひとはり丁寧に縫われたステッチも見どころのひとつ。

    − 長傘用 −

    • 紳士
    • 婦人
  • special-kanchiku

    特選寒竹

    紳士

    国産の寒竹の中から太さ、節の出方など立派なものを選りすぐって曲げの加工を施したもの。現在では生産量が極端に減ってしまった国産の寒竹。希少性も非常に高く、価値の高い手元です。使い程に飴色に変化し、艶が増して貫禄のある姿への経変変化をお楽しみいただけます。

    <ご注文方法について>
    特選寒竹につきましては、個体差をお選びいただけるよう手元選択用ページを設けております。傘本体のオプションで「特選寒竹」をお選びの上、「選べる手元」ページの商品もカートに入れてお手続きください。

    • 国産の寒竹は円筒形の断面が特徴。握り心地もよく、ステッキの素材としても高級品として知られています。

    • 太さや節の出方、曲がり具合など個体差が大きいためお気に入りの一本をお選びいただけます。

    • 保管環境によっては「あくび」しやすい為、ハンドルキーパーを推奨しています。

    − 長傘用 −

    • 紳士
                           
〈手元比較イメージ〉
重さ 経年変化 名入れ加工
普通
寒竹 軽い ×
軽い ×
もみじ やや重い
コンゴ 普通 ×
ヒッコリー 重い
アッシュ 普通 ×
さくら やや重い ×
ヘーゼルナッツ 普通 ×
牛本革 やや重い ×
特選寒竹 軽い ×
  • 重さの比較は、男性用16本骨用手元にて比較したもの。
  • 天然素材を使用しているため、同じ素材であっても個体差により重さが変わります。
  • 経年変化とは、年月が経つことにより風合いが増す変化量です(◎はより変化します)。
  • 機械彫りによる名入れ加工の適正。